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イーライリリーと第一三共が米FDAに承認申請した抗血小板薬「エフィエント」(一般名:プラスグレル)は、2度の審査期限延長を経て今年7月にようやく承認取得に至った。だがこの審査遅延の原因が臨床評価ではなく、FDA内部の審査体制の問題によるものだったことが徐々に明らかになってきた。
FDA医薬品評価研究センター(CDER)新薬審査部の心血管・腎臓関連医薬品部門責任者であるNorman Stockbridge氏の発言や関連文書などを総合すると、FDAは治療効果の高さや大型化への期待ゆえにエフィエントの評価に過度に慎重になっていたようだ。諮問委員会以前の評価作業にCDERの最高幹部クラスまでが必要以上に関与し、組織としても混乱が見られたという。
また、エフィエントのフェーズ3(TRITON-TIMI38)評価の一部に疑問を呈していたSanjay Kaul氏の心血管・腎臓病用薬諮問委員会への招聘をイーライリリーの要請で取り消したことについて、Stockbridge氏は「Kaul氏の意見で委員会の方向性が決定される可能性は低かった」とし、「評価過程は十分に管理されたものとは言い難かった。そもそも有害事象の評価はほぼ確定しており、承認は当初設定されたユーザーフィーの期限に十分に間に合ったはず」とFDAの対応に批判的な見解を示している。
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