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厚労省 SSRIなど抗うつ薬4剤、他害行為の注意喚起で添付文書改訂へ

公開日時 2009/05/10 23:00

厚生労働省は5月8日、薬食審・安全対策部会に抗うつ薬のSSRIとSNRIの服用
と傷害などの他害行為の因果関係について行った調査結果を報告した。医薬品
と他害行為の因果関係が否定できないと評価されたのは、塩酸パロキセチン
(パキシル、GSK)とマイレン酸フルボキサミン(ルボックス/デプロメール、
アステラス製薬/明治製菓)。販売開始から09年3月末までに報告された副作
用のうち、それぞれ2件あった。

これらを受け、SSRIとSNRI4剤に対し、興奮、攻撃性、易刺激性などで注意喚
起、衝動性の高い併存障害を有する患者など他害行為の発生と関連する可能性
のある患者も慎重投与とする添付文書改訂が妥当とした。

今後は、厚労省の要請で日本うつ病学会が設置した「抗うつ薬の適正使用に関
する委員会」(委員長:樋口輝彦・国立精神神経センター総長)と連携しなが
ら、添付文書改訂や症例評価に基づいて診療や患者・家族の対する適切な情報
提供の内容や手段を検討するとしている。

調査はPMDAの安全部が行った。09年3月以降、うつ病の専門家などの意見を聴
取しながら副作用症例の評価や添付文書改訂のための調査検討を実施。塩酸パ
ロキセチンとマイレン酸フルボキサミンのほか、塩酸セルトラリン(ジェイゾ
ロフト、ファイザー)、ミルナシプラン塩酸塩(トレドミンなど、旭化成など)
を対象にした。

販売開始から3月末までに報告された副作用のうち、塩酸パロキセチン26件、
マイレン酸フルボキサミン7件、塩酸セルトラリン2件で因果関係を精査。ミ
ルナシプラン塩酸塩については、他害行為があった副作用報告は集積されてい
ないものの、繋がる可能性のあったものが集積されており、SSRIと同様の注意
喚起が必要とした。

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