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RCTの結果でPSA検診の議論再燃-2

公開日時 2009/06/15 04:00
ERSPC研究は「最も重要なエビデンス」 伊藤准教授

 前立腺がん検診GL・追補版の執筆に携わる群馬大医学部泌尿器科の伊藤一人准教授は本誌の取材に応じ、ERSPC研究について「科学的見地から優れており、世界の前立腺がん検診研究で最も重要なエビデンス」と評価した。Intention-to-screen解析(当初振り分けられた群ごとの分析)で、20%の有意な死亡率減少効果が得られたためだ。

 最初に振り分けられた群で解析すると、「スクリーニング群であるにもかかわらず、検診を受診しない人」と「コントロール群であるにもかかわらず、検診を受診した人」が混じることになる(コンタミネーション)。そのため、実際には有用性があっても、“有意差”として結果を出すことは難しく、「有意差が出たことの意義は大きい」(伊藤氏)というわけだ。

 伊藤氏はさらに、「コンタミネーションとコンプライアンス(遵守率)を補正すると、さらに差が開くのは確実」と強調する。実際、スクリーニング群のうち、未受診率を補正して、コントロール群と比較すると、死亡率減少効果はさらに大きい27%となることも報告されている。“9年間”の追跡調査期間を長いとみる声もあるが、「がんの経過を考えると、一生でどの程度死亡率が減少するかということこそが重要」との考えを示し、9年間で結果が出た意義は大きいとみる。

 
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