乱立する薬学部に異変
公開日時 2007/09/30 00:00
新設大学にたちこめる地域格差の暗雲「非常に顕著に出ました」岡山県岡山市に位置する就実大学。03年に新設した薬学部の関係者は、今年の入試を振り返ってため息をついた。入学定員150人に対し、実際の入学者数は114人。充足率は76%にとどまった。日本私立薬科大学協会が公表した、加盟大学55校の07年度の入試状況。それによると、薬学部でも大学によって大きな格差があることがわかった。2割以上の14大学で実際の入学者数が定員数を割りこむ結果だったのだ。ここ数年の傾向として、薬学部の入学志願者数は減っている(表1)。文部科学省の調査によると志願者数は04年度をピークに少しずつ減少しており、07年度では9万4116人と10万人を割り込んだ。少子化の影響もなく増加していたにもかかわらず、ここ数年で一転して減少...