思いつきではドラッグラグは解決しない
公開日時 2008/12/31 00:00
ドラッグラグの本質を踏まえた国の政策が必要東京大学大学院薬学系研究科医薬品評価科学講座准教授小野俊介ドラッグラグの現状ドラッグラグ(欧米と比べた新薬上市の遅れ)の大きさは、観察対象により変わる。辻らは99年から06年に日米EUのいずれかの地域で承認された370品目の新薬について最も早い承認国からの承認の遅れで見たラグを観察し、米国12.4ヵ月、EU11.8ヵ月、日本49.3ヵ月と報告している1)。石橋は日本で2000年から06年に承認された新薬(54品目)において欧米からおおむね4年日本での上市が遅れており、4年の遅れの内訳は臨床開発着手時期の遅れが2年、臨床開発に要した時間が1年、承認審査に要した時間が1年であることを報じている2)。ドラッグラグの本質ドラッグラグは悪い病気、早急に排除すべ...