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中医協総会 高額薬剤議論 薬価引き下げ、使用の最適化両輪に薬剤費適正化 年度内にもGL策定へ

公開日時 2016/06/23 03:52

抗がん剤・オプジーボを皮切りに議論となっている高額薬剤問題について、厚生労働省保険局は6月22日の中医協総会で、薬価の引下げだけでなく、最適化使用による施策を講じることで適正化を図る考えを明らかにした。新薬の承認段階から薬価収載まで一貫した最適化使用の施策をはりめぐらすことで、市場規模を決める価格、総量、両面からの適正化を進める考えだ。今夏にも官民対話などを通じ、製薬業界など関係業界を含めて幅広く意見を聴取する方針で、同省は2017年3月末までの最適化使用ガイドライン策定に向け、調整を進める。

6月2日に政府が閣議決定した「経済財政運営と改革の基本方針2016」(骨太方針)には、「革新的医薬品等の使用の最適化推進」が盛り込まれており、今年度中の検討、17年度中に結論を得ることが求められている。

この日の中医協総会で、厚労省保険局の中山智紀薬剤管理官は高額薬剤問題について、「そもそもの薬価をそもそもどうするかという問題とともに、使用の最適化を図ることが非常に大事なことだと思っている」と述べた。厚労省は、新薬の薬事承認時点で医師要件、施設要件を明確にすることで、投与できる症例数を限定する。条件を明確化するために、関連学会とPMDAが最適化使用ガイドラインを策定。これに該当しない場合は、医療保険の算定を認めない。いわば、薬事承認を司る医薬・生活衛生局と保険局が連携し、一貫した施策の構築を目指す。すでに後発医薬品の数量シェア引き上げなどで、先発品の総量にはメスが入っているが、新たなメスが入る格好だ。


◎薬事承認から収載まで「現行のままでもよいのではないか」


薬事承認から原則60日で収載される現行のルールの見直しを問う声が一部診療側からあがっていたことについても中山薬剤管理官は触れ、「最適化使用も含めて、対応できるということであれば現行のままであってもよいのではないかと考えられる」と述べた。

そのほか、消費税増税が延期されたことを受け、今年度中の薬価調査は実施しないことも報告された。
 

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