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米ジェンザイム 医薬中間体事業をICIGに売却

公開日時 2011/02/09 04:00

仏サノフィとの買収交渉中の米ジェンザイムはこのほど医薬中間体事業をInternational Chemical Investors Group(ICIG)に売却することで合意したことを発表した。同社は09年のアメリカ・ボストンのオールストン工場のバイオリアクター汚染問題に絡んで収益が悪化したことから、10年5月に非コア事業の遺伝子検査事業、診断製品事業、医薬中間体事業からの撤退方針を公表している。既に遺伝子検査事業はラボラトリー・コーポレーション・オブ・アメリカ・ホールディングズ社に9億2500万ドルで、診断製品事業は積水化学に2億6500万ドルで売却することが決定。今回の医薬中間体事業売却により、一連の非コア事業の整理にめどをつけた。売却金額は非公表。2011年の第1四半期中に売却を完了する予定だ。


ICIGはジェンザイムのドラッグ・デリバリー技術分野を除く、医薬中間体事業を譲受。同事業の従業員120人やスイスのリースタルにある製造拠点も引き継ぐ。売却後に同事業はICIG傘下の医薬部門Corden Pharmaに組み込まれ、新たにCorden Pharma Switzerland LLCとして再スタートする。


また、今回の合意ではジャンザイム社が第3相臨床試験中のⅠ型ゴーシェ病治療薬のeliglustat tartrateや前臨床中の次世代ポンぺ病治療薬などの製造に必要な成分をCorden Pharma Switzerland LLCが今後5年間にわたってジェンザイム社に供給する契約を締結した。


ICIGは04年に設立された中規模の化学、医薬系会社を糾合した持株会社。現在、傘下企業はアメリカ、ドイツ、イタリア、フランスなどに15社あり、3000人以上の従業員を抱える。グループ売上高は約7億ユーロ(約785億円)。
医薬中間体事業を中核とするCorden Pharmaグループは現在4社、従業員約1500人を擁している。
 

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