医師が選ぶ今年の漢字 1位は“医師の働き方改革”想起する「改」に 現場感が滲む「減」や「変」も上位に
公開日時 2024/12/27 04:50
医師が選ぶ今年の漢字の、第1位に「改」が選ばれた。国内の医師向けプラットフォームを運営するメドピアが、医師会員の回答を集計したもの。2位には「減」、3位には「変」が選ばれ、様々な変革の影響を受けた医師の想いを表す漢字が多くランクインする結果となった。
この調査はメドピアが運営するプラットフォーム「MedPeer」に登録している医師会員を対象に行い、3006人から有効回答を得た。1位には153票を集めた「改」が選ばれた。4月実施の「医師の働き方改革」や、2類から5類感染症となった「アフターコロナの法改正」、さらには裏金問題が選挙の争点となった「政治改革」などが挙げられ、「良くも悪くも改まった年だった」という意見もあった。
◎「減」-診療報酬改定で内科系診療所は大きな減収 高齢医師の閉院相次ぐなど
2位は130票を集めた「減」。「診療報酬改定で内科系診療所は大きな減収」や、「マイナ保険証義務化で高齢医師等の診療所の閉院が相次いだ」など、切実な現場の状況を表す漢字がランクインした。また、6位「忍」、7位「貧」、9位「苦」など、医療業界の厳しさが垣間見える。このほか、「実臨床でも医療経済的にも忍ぶことが多かった」、「薬の出荷停止や制限などで満足な治療ができなかった」、「物価高、労働賃金引き上げの中で診療報酬引き下げ」といった、忙しい日常診療の中で感じるちょっとした想いや苦境に直面する現状となんとか持ちこたえようとする医師のホンネも散見された。
2024年もあとわずか。巳年の2025年こそ、この変革で長蛇を逸することがないように、明るい状況を表す漢字がランクインするような一年になってほしい。