メディパルHD ファンペップが開発中の抗IL-23抗体誘導ペプチド「FPP005」をPFMの対象に選定
公開日時 2022/08/19 04:50
メディパルHDは8月18日、ファンペップが開発中の抗IL-23抗体誘導ペプチド「FPP005」を製品開発投資(PFM)の対象品目として新たに選定したと発表した。PFMの対象製品を選定したことで、ファンペップが「FPP005」を製薬会社に導出した際に受け取る契約一時金および開発マイルストーン収入の一定率をメディパルHDが受け取ることができる。
両社は2016年2月に抗体誘導ペプチドプロジェクトの研究開発支援に関する提携契約を締結。同契約に基づきメディパルHDからファンペップに契約一時金および3年間の研究開発協力金を受取り、多様な標的タンパク質に対する抗体誘導ペプチドの研究を行って研究開発パイプラインを構築してきた。
今回PFMの対象品目に選定された抗IL-23抗体誘導ペプチド「FPP005」は、尋常性乾癬、関節症性乾癬、クローン病及び潰瘍性大腸炎など様々な炎症性疾患の病態に重要な役割を担っている。現在のところ2023年の臨床試験開始に向けて前臨床試験が順調に進んでいる。メディパルHDは当該薬剤の選定について、「開発が順調に進捗しており製薬会社への導出活動が進んでいる FPP005を有望な開発品として新たに選定した」と説明している。
一方、ファンペップは、「FPP005」のほかに、IL-17Aを標的タンパク質とする「FPP003」の開発に着手している。同剤はすでに住友ファーマとオプション契約を締結しており、メディパルHDの利益分配等の対象開発品にも選定されている。「FPP003」は尋常性乾癬を初期適応症として開発を進めており、脊椎関節炎(強直性脊椎炎やX線基準を満たさない体軸性脊椎関節炎等)への適応拡大も想定している。