塩野義製薬 新規抗RSウイルス薬候補で宇部興産と共同開発契約締結 23年度中の臨床入り目指す
公開日時 2022/03/01 04:49
塩野義製薬は2月28日、新規抗RSウイルス薬候補(開発番号:S-337395)について、宇部興産と共同開発契約を締結したと発表した。2023年度中の臨床試験開始を目指す。
両社は2018年12月に共同研究契約を締結。感染症を重点疾患領域に据える塩野義製薬の創薬力と宇部興産の有機合成力を融合し、RSウイルスに有効な低分子化合物の創製を進めていた。非臨床の探索的な評価結果から、安全性と有効性が期待される化合物を見出したため、共同契約に至った。
RSウイルスに対する有効な抗ウイルス薬は存在せず、アンメット・メディカルニーズが高いことが知られている。RSウイルスによる呼吸器感染症は、2歳までにほぼ100%の人が少なくとも1度は罹患し、生涯にわたり感染を繰り返す疾患。生後数週間~数ヵ月間の時期においては、下気道の炎症を中心とした重篤な症状を引き起こす恐れがある。