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米FDA 下痢性過敏性腸症候群治療薬Viberzi、Xifaxanを承認

公開日時 2015/06/03 03:50

米食品医薬品局(FDA)は5月27日、下痢型過敏性腸症候群(IBS-D)治療薬のViberzi(一般名:エルクサドリン)と、Xifaxan(一般名:リファキシミン)の2剤を承認した。


Viberziは、新規有効成分で、1日2回食事と一緒に服用する経口剤。腸の収縮の緩和に関与する、神経系にある受容体を活性化する。安全性および有効性は、2425例を対象とした二重盲検プラセボ対照試験で検証された。Viberzi投与群では、治療期間26週でプラセボ投与群に比べて腹痛が減少すると同時に便秘も改善された。同剤は、米Patheon Pharmaceuticals(本社:オハイオ州シンシナチ)が製造、Forest Pharmaceuticals(本社:イリノイ州シカゴ、Forest Laboratoriesの子会社)が販売する。


Xifaxanは、1日3回、14日間投与の経口剤。リファンピシン由来の抗生物質で、大腸菌による旅行者下痢症および顕性肝性脳症の再発リスクの低減の治療薬としてすでに承認されている。IBS-Dに対する作用機序は正確に解明されていないが、腸内細菌量に関与するものと考えられている。同剤は、米Salix Pharmaceuticals(ノースカロライナ州ラーレイ)が販売する。国内では、あすか製薬が、2010年4月に同剤を創製したAlpha Wassermann S.p.A(本社:イタリア・ボローニャ)からサブライセンス権付き独占的開発・販売および製造権を取得。現在、肝性脳症の適応で開発中。厚労省から2013年5月13日付で、希少疾病用医薬品の指定を受けている。


FDA医薬品評価研究センター(CDER)のJulie Beitz医薬品第3部長は、「一部の患者にとっては、IBSはとても厄介な病気だ。この消化器疾患で悩むすべての患者に1つの治療選択肢ですむ話ではない」と指摘した。その上で、「FDAがIBS患者と医師らに追加の治療選択肢を提供することに取り組んでいることを浮き彫りにするものだ」と話している。


米国では、成人の10~15%程度がIBSに罹患しているといわれている。

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