中外製薬は3月19日、同社が承認を取得したがん関連遺伝子解析システム「FoundationOne CDxがんゲノムプロファイル」を用いた検査に伴う検体の回収や輸送などの業務について、検査受託のエスアールエル(SRL)と提携したと発表した。このシステムは固形がんに関連する324の関連遺伝子の変異状況を一括して把握できるだけでなく、非小細胞肺がんなど一部抗がん剤の適応判定補助を行うコンパニオン診断の機能を持つ。提携により、がんゲノム検査の実施体制を整える。
SRLはこれまでも、がんゲノム医療中核病院11施設、がんゲノム医療連携病院135施設との検査受託実績がある。それら医療機関で採取された腫瘍組織をSRLが回収、搬送する。検査は、ロシュ子会社で、このシステムを開発した米ファウンデーション・メディシン(FMI)社で行う。医療機関は、2週間程度で検査結果を取得することができるという。
SRL シスメックスのがんゲノムプロファイル検査も受託
SRLは、シスメックスのシステムを利用したがんゲノムプロファイル検査も受託する。親会社のみらかホールディングス(HD)が3月19日に明らかにした。利用するシステムは、シスメックスと国立がん研究センターが共同開発した「OncoGuide NCCオンコパネルシステム」。全ての固形がんを対象に、114のがん関連遺伝子に関するプロファイルを取得できる。医療機関で採取された腫瘍組織をSRLが回収、輸送。検査はシスメックス子会社の理研ジェネシスが行う。