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FDA Gottlieb長官が突然辞任

公開日時 2019/03/08 03:50

米食品医薬品局(FDA)のScott Gottlieb長官が辞任することが決まった。米・トランプ大統領や米保健福祉省(HHS)のAlex Azar長官が、3月5日明らかにした。

Gottlieb長官は、2017年5月にFDA長官に就任、就任後2年に満たないが、在任中、薬価高騰問題、オピオイド乱用問題、新薬承認迅速化・近代化、遺伝子治療の推進、バイオシミラー(BS)や後発医薬品(GE)の普及促進などFDAが対処すべき諸問題に積極的に取り組み、FDA情報もニュースリリースを頻回に発表するなど対外発信にも熱心で医薬品・医療機器業界ばかりでなく連邦議会からの評価も高かった。なお、FDAによる新薬承認数は、2015年45剤、2016年22剤、2017年46剤、2018年59剤だった。

同氏が辞任するとの突然の報道を受け、関係者は驚愕。辞任の理由は、米メディア(複数)の報道では、同長官の自宅がコネチカット州にあり、毎週末は自宅に帰っていたが、長距離通勤につかれたことと家族との時間を持ちたいとの理由で、以前から辞任を考えていたという。一方、昨年12月の予算上の問題による政府機関閉鎖でFDAも影響を受け、同氏の業務が思うようにできなかったことも影響したのではとの観測も出ている。

トランプ大統領は、Twitterで、「スコットは、薬価を下げるのに我々を助けてくれた。また、記録的な数のGEを市場に出すなど非常に多くのことをやった。彼と彼の才能が失われるのは非常に残念だ」とコメントした。

HHSのAzar長官は、「HHSで働く我々全員は、Gottlieb長官がFDAで成し遂げためざましい業績を誇りに思っている。彼は、見本となるべき公衆衛生のリーダーで、米国の患者のための積極的な擁護者であり、イノベーションの情熱的な提唱者だった」と述べた。そのうえで、「私は、我々が共有していた重要なゴール目指してScottと一緒に働けなくなったのは残念に思う。そして、このことはHHS全員がそう思っていることだろう」と話した。

同長官は1か月以内にFDAを退職する予定。後任者はまだ決まっていない。

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