帝人とJCR 急性期脳梗塞の再生医療等製品「JTR-161」で臨床試験開始
公開日時 2019/02/07 03:50
帝人とJCRファーマは2月6日、急性期脳梗塞を対象にした再生医療等製品として共同開発する「JTR-161」について、国内フェーズ1/2を開始したと発表した。試験は、急性期脳梗塞患者を対象に、静脈内投与した際の安全性、有効性を探索的に検討することが目的。発表によると、被験者の組み入れが開始され、1例目となる被験者に投与された。最終的には日常動作の改善を期待する。
P1/2試験は2021年に終了予定。国内で76例の組み入れを予定する。
「JTR-161」は、人の抜歯体から単離したヒト(同種)歯髄由来幹細胞を原材料とする再生医療等製品として開発するもの。抜歯体を利用することから、骨髄などに比べて細胞採取時の侵襲性が低く、国内で細胞ソースを調達できるのが特徴。炎症抑制、臓器保護・再生促進などの効果が期待され、拒絶反応が起こりにくいとされている。
JCRが保有しているもので、2017年7月に帝人と、日本国内における急性期脳梗塞を適応症とする「JTR-161」の共同開発契約と実施許諾契約を締結していた。帝人グループは注力領域のひとつに脳神経領域や再生医療を位置付けており、その一環で契約締結し、共同開発を進めてきた。