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ファイザー ビンダケルカプセルで一変申請 初のATTR-CM治療薬として 先駆け審査指定品

公開日時 2018/11/05 03:51

ファイザーは11月2日、ビンダケルカプセル20mg(一般名:タファミジスメグルミン)について、進行性の心不全を伴い死に至る希少疾病の「トランスサイレチン型心アミロイドーシス」(以下、ATTR-CM)の効能追加申請を同日に行ったと発表した。厚労省は18年3月に、同剤のATTR-CMの適応症について、早期の実用化を支援する「先駆け審査指定制度」の対象品目に指定し、5月には希少疾病用医薬品に指定した。承認されれば同剤は、初のATTR-CMを適応とする治療薬になる。

ATTR-CMは、トランスサイレチンと呼ばれる4つのサブユニットからなる(四量体)輸送タンパク質の不安定化によって引き起こされる進行性の希少疾病で、適切に診断されていないことが多いという。不安定な四量体が解離し、ミスフォールディングが起きることによってタンパク質が凝集、アミロイド線維を形成し、心臓内に沈着した結果、心不全が起こる。

同社のマリエピエール・ガスティノー・医薬開発部門長は今回の申請にあたり、「現在、ATTR-CMを適応として承認された薬剤はない。本日の適応症の承認事項一部変更承認申請は、治療選択肢がごく限られたATTR-CM患者さんに大きな希望をもたらすことになると期待している」とコメントしている。

海外では、欧米で12年にATTR-CMを対象に希少疾病用医薬品に指定された。米国では17年6月にファスト・トラック指定を受け、18年5月にはブレークスルー・セラピー(画期的治療薬)に指定された。同剤のATTR-CMの適応症は、いずれの国・地域でも承認されていない。

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