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PhRMA会員 200剤の心疾患/脳卒中治療薬を開発中

公開日時 2018/03/12 03:50

米国研究製薬工業協会(PhRMA)会員企業は、現在200剤に上る心疾患/脳卒中治療薬を開発中である。同協会が2月20日公表した「開発中の医薬品:心疾患および脳卒中」(Medicines in Development : Heart Disease & Stroke)で明らかになった。

会員企業が開発中の200剤を薬効別に分類すると、心不全治療薬が42剤、脳卒中治療薬が23剤、末梢血管疾患治療薬が20剤、血栓症治療薬が13剤、脂質異常症治療薬が25剤および高血圧症治療薬が14剤などとなっている。

米国の心疾患/脳卒中の罹患状況において、心不全は650万人が罹患し、脳卒中には、新規および再発で合計79万5000人が発症しているという。脂質異常症(総コレステロール200mg/dl以上)には、約9460万人が、高血圧症には850万人以上が罹患している。

米国では、毎年約80万人が、心疾患が原因で死亡し、死因のトップとなっている。また、921万人が何らかの心疾患や卒中後の後遺症を抱えている。このため、医療費削減の観点からも早急な対策を迫られている。

心疾患/脳卒中を適応とした現在開発中の薬剤で、画期的と思われるものには、BET(ブロモドメイン配列+特異的末端配列)タンパク阻害剤が上げられている。同剤は、冠動脈疾患、2型糖尿病患者およびHDLコレステロール値(善玉コレステロール)が低い患者において、薬剤による、心臓発作や脳卒中など心血管有害事象を減少させたという。また、心不全治療では、損傷を受けた心臓組織の修復や再生を目指した、ウイルスをベクターとして使用しない遺伝子療法が開発中である。また、虚血性脳卒中には、抗血液凝固作用に重要な役割を果たすヒト活性化プロテインCとヒト幹細胞との配合製剤を開発中だ。これは、幹細胞を脳細胞中で成長させ、卒中による脳の損傷の修復を助ける方法である。虚血性脳卒中は、脳卒中の87%を占めると言われている。

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