持田製薬など3社 潰瘍性大腸炎の簡易診断薬で国内独占販売権取得 院内で測定可能
公開日時 2017/12/12 03:50
持田製薬と三洋化成工業と日水製薬はこのほど、潰瘍性大腸炎の病態について院内で測定が可能なカルプロテクチン簡易診断薬の国内独占販売権を取得したと発表した。腸管内の炎症の程度は相関する便中のカルプロテクチンの濃度を、専用の測定用キットと測定装置を用い、院内で30分~1時間程度で測定できるという。潰瘍性大腸炎の病態把握の補助として用いるもので、測定結果に応じてさらなる検査、診療を行うことになる。承認や上市の時期については開示していない。
3社が独占販売権を取得したのは、スイスのブルマン社が開発したカルプロテクチン簡易診断薬「Quantum Blue fCAL, extended」で、イムノクロマト法を用いたもの。同簡易診断薬は三洋化成が承認、保険適用の申請をするが、測定装置を扱う日水製薬が同簡易診断薬を販売する。持田製薬は、潰瘍性大腸炎の治療薬を扱っており、医療機関へのプロモーションを担う。
なお、6月には、三洋化成工業が承認取得した潰瘍性大腸炎の体外診断用医薬品「カルプロテクチン モチダ」が6月1日付で保険適用を受け、持田製薬が販売している。持田によると、この診断薬はELISA法で、主に臨床検査受託会社で使用することを想定しており、今回販売権を取得した製品とは利用場面が異なる。