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厚労省 オプジーボ投与後のEGFR阻害薬投与で重篤な間質性肺疾患 死亡も 注意呼びかけ

公開日時 2016/07/25 03:50
厚生労働省医薬・生活衛生局は7月22日、免疫チェックポイント阻害薬オプジーボ点滴静注(一般名:ニボルマブ(遺伝子組換え)、製造販売:小野薬品)の治療歴がある患者に、抗がん剤のEGFRチロシンキナーゼ阻害薬(EGFR-TKI)を投与したケースで、7月1日までに重篤な間質性肺疾患が8例報告され、うち3例が死亡したと明らかにした。同局は安全対策課長通知を発出し、両剤によってリスクが増大するかは不明としたものの「投与中は十分な注意と経過観察」を行うとともに、同様のケースについての情報収集に協力するよう日本医師会など医療関係団体、日本癌治療学会など関係学会、都道府県等の関係部局に呼びかけた。
 
今回、報告された8例で投与されていたEGFR-TKIと報告数、転帰は次のとおり(厚労省が公表したラインリストは、下段の関連ファイルからダウンロードできます)。
▽タグリッソ錠(オシメルチニブメシル酸塩、アストラゼネカ)報告数6例 転帰:死亡2例、未回復1例、軽快2例、回復1例)
▽イレッサ錠(ゲフィチニブ、アストラゼネカ)報告数:1例 転帰:死亡
▽タルセバ錠(エルロチニブ塩酸塩、中外製薬)報告数:1例 転帰:軽快
 
これら症例について課長通知では、原疾患が進行し全身状態の悪かった症例、EGFR-TKI使用前に間質性肺疾患の既往や当該疾患を疑わせる所見がみられた症例、オプジーボのメカニズム等から同剤投与終了後に当該疾患が発現した可能性も考えられる症例もあったと指摘。その上で「現時点では、オプジーボ投与後に「EGFR-TKIを連続的に使用することにより間質性肺疾患のリスクが増大するかは明らかではない」としたが、「厚生労働省は、このような使用に関する安全性を注視していく」との姿勢を示している。
 
この課長通知は、薬生安発0722第3号「上皮成長因子受容体チロシンキナーゼ阻害剤を投与する際の間質性肺疾患に関する留意点について(依頼)」というもの。こちら
 
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