シミック・アッシュフィールド シンジケートサービス本格展開へ 複数メーカーの非競合品を販促
公開日時 2016/06/27 03:51
CSOのシミック・アッシュフィールドは、複数メーカーの同一領域における非競合品を同社MRが情報提供活動を行う「シンジケートセールスフォース」を新サービスとして本格展開する。メーカー側では、MRを減らし、新薬や特定の領域へリソースを割く傾向が強まっている。それに伴いカバーが手薄となる領域や製品が出てきてしまう。それら製品の販促をシミックが請け負うことで、メーカー側において、プロモーション量の確保とともに、注力領域、製品へのリソースへの集中を可能にしたい考え。神奈川と大阪で半年間行ったパイロットプロジェクトで、訪問施設の医師から高評価を得たことから、全国展開を視野に入れることになった。
CSOのサービスは、メーカー側の依頼に応じMRやそのチームを派遣し、メーカー側のMRとして活動するのが一般的。このシンジケートサービスは、対象エリアのプロモーションを、シミック・アッシュフィールドの名刺を持ったMRが担当するフルアウトソース。
例えば、メーカー側が、がんなどスペシャリティ領域で病院中心にリソースの軸足を移す中でも、生活習慣病など内科領域の製品でも相応のプロモーション量を確保したい場合、アウトソースの対象になりうる。そのような、さらなる市場浸透が必要な製品のほか、成熟化製品、長期収載品などを、高血圧薬、高脂血症薬、消化器疾患用薬といった競合しない形で、複数社から請け負い、担当エリアの内科領域のプレゼンスを確保する。
複数製品のそれぞれの情報提供活動の割合や内容は、このサービスの中で一次ディテーリング扱いにするのか、二次的に行うのかといったポジションによって異なる。製品ごとのポジションとKPIを予め設定し、同社が目標達成に責任を持ってチーム運営をする。
同社の発表によると、2015年10月から16年3月に実施したパイロットプロジェクトは、同一領域で競合しない3社(外資2社、内資1社 国内売上20位内)3製品(内容非開示)について、神奈川と大阪で、1000超の中小病院、診療所を対象に10人のMRで実施。CSOのMRが訪問することについては、MRの訪問不可施設を除いた96%の施設が可能だった(同社集計)。情報提供内容や学術知識については、メーカーMRと同等またはそれ以上との回答が93%だった(n=201 外部委託調査)。
同社は、3社の満足度も高かったといい、プロジェクトの継続を協議しているという。本格展開に伴う事業目標については開示していない。