Meiji Seikaファルマ デジタル人財でアカデミー開講 MR含む選抜メンバー34人受講 経営層にプレゼンも
公開日時 2024/06/06 04:53
Meiji Seikaファルマは6月5日、デジタルを活用したビジネス変革や社員のDXを推進できる人財育成を目的とした「デジタル・リスキニングプロジェクト」を実施したと発表した。全事業本部から選抜した34人を対象に、半年間の「デジタルビジネス・アカデミー」を開講した。アカデミーではAI(人工知能)やデジタルを活用したビジネススキル、業務効率化や生産性向上の手法などを学んだ。選抜メンバーには営業本部からMRも参加し、研修最終日には経営層に「MR活動の質の向上」など研修成果をプレゼン(写真)した。アカデミー卒業生は24年度開催の「ビジネス変革実践研修」に進み、より実務に根差した研修を行い、成果を会社に提案する。
◎「競争力維持には、社員個々のリスキリングとデジタルリテラシーの底上げが不可欠」
製薬産業を取り巻く環境は急速に変化しており、製薬各社ともデジタル人財・DX人財の育成に強めている。Meiji Seikaファルマも同様で、「企業の競争力を維持するためには、社員の個々の能力の再開発(リスキリング)と、全社的なデジタルリテラシーの底上げが不可欠になっている」と主張する。その上で、中期経営計画で予定するデジタル投資案件の実装や、新たなデジタル化案件の企画立案、機械学習を活用したデータ解析や社内アプリケーションの開発などを目的に、今回の「デジタル・リスキニングプロジェクト」を実施したと説明する。
◎「デジタルビジネス・アンバサダー」と「デジタルテクニカル・オフィス」の人財育成
具体的には、社内の事業部門においてデジタルを活用してビジネス変革を推進する「デジタルビジネス・アンバサダー」と、全社横断的にデジタル化を支援する「デジタルテクニカル・オフィス」の人財育成を目的として、23年10月に「デジタルビジネス・アカデミー」を開講した。アカデミーの参加者は全事業部門から選抜された34人で構成。営業本部に所属するMRも選抜された。
◎経営層へのプレゼン 「MR活動の質の向上」や「製品の安定供給を目的とした需要予測」
研修期間は24年3月まで。「デジタルビジネス・アンバサダー」の候補生は、デジタルリテラシーやビジネススキル分野の講義を受講。「デジタルテクニカル・オフィス」の候補生はデータ解析や業務効率化の手法についてそれぞれ学習した。研修最終日には、経営層に対し、自社が抱える課題の解決策についてプレゼンテーションする機会が用意された。プレゼンはアカデミー参加者がグループに分かれて行い、発表内容の中には、「MR活動の質の向上」や「製品の安定供給を目的とした需要予測」などが含まれていた。
◎卒業生は4月から「ビジネス変革実践研修」受講 体系的なビジネス変革手法を習得
アカデミー卒業生は今年4月から「ビジネス変革実践研修」を受講し、業務の効率化や課題解決だけでなく、新たな課題創造にもチャレンジする。同社によると、ビジネス変革実践研修は、デジタルビジネス・アンバサダーがビジネス変革のアイデアを立案し、それを実証するための仮説検証や解決策の実効性検証を行い、最終的には会社に対して提案を行うというもの。想定顧客へのヒアリングやパートナー候補の検索、連携など、社内外に向けた活動を行う。同研修は、外部との幅広い共創ネットワークを有するTIMEWELL社が協力しており、同社が伴走する中で、外部パートナーとの共創を含む体系的なビジネス変革の手法の習得を目指す。