アステラス製薬 申請中の尿路上皮がん一次治療に対するパドセブとキイトルーダ併用療法、優先審査に
公開日時 2024/02/19 04:50
アステラス製薬は2月16日、申請中の局所進行性又は転移性尿路上皮がん(la/mUC)の一次治療を対象疾患とするパドセブとキイトルーダ併用療法について、厚生労働省から優先審査品目に指定されたと発表した。優先審査品目は、医療上の有用性と適応疾患の重篤性に基づき厚労省により指定される。
この申請は、治療歴のないla/mUC患者を対象とした多施設共同無作為化非盲検第3相試験(EV-302試験/KEYNOTE-A39)のデータに基づく。同試験においてパドセブとキイトルーダの併用療法群は、白金製剤を含む化学療法群と比較して、全生存期間と無増悪生存期間の2つの主要評価項目を達成し、統計学的に有意で臨床的に意義のある結果が得られた。併用療法群の安全性は、これまでの試験で報告されたものと一貫していたとしている。
アステラス製薬は、この併用療法が承認された場合、la/mUC患者の一次治療の標準治療である白金製剤を含む化学療法に代わる最初の治療選択肢になるとし、「la/mUCの治療にパラダイムシフトをもたらす可能性がある」としている。
パドセブ(一般名:エンホルツマブ ベドチン)はアステラス製薬が製造販売しているネクチン-4を標的とする抗体薬物複合体(ADC)。キイトルーダ(同ペムブロリズマブ)はMSDが製造販売しているPD-1に対するヒト化モノクローナル抗体(がん免疫療法薬)。