富山県 アクティブファーマに業務改善命令 富山八尾工場で薬機法違反 虚偽の製造記録など複数発覚
公開日時 2024/02/13 04:51
富山県は2月9日、三谷産業の子会社であるアクティブファーマの富山八尾工場(富山市八尾町)で薬機法違反が確認されたとして、同社に医薬品製造業の許可に係る製造業務に対する業務改善命令を下した。特定の医薬品原薬の製造工程において、適切な変更管理を行わず承認書や手順書に記載のない方法で製造していた。また製造実態と異なる製造記録書の作成を行い、逸脱の際に必要な社内報告を実施しなかったなど複数の不適切事象が明らかにとなった。富山県は、是正措置および再発防止策を含めた改善計画を1か月以内に提出するよう命じた。
◎虚偽の製造記録を作成、富山県の調査員に虚偽の記載のある文書を提示などが発覚
アクティブファーマは、医薬品原薬の開発・製造・販売を事業内容とし、日医工や三谷産業を主要取引先とする(同社ホームページより)。今回の違反事案は、2023年7月に富山県が富山八尾工場の立入調査を行った際に、特定の医薬品原薬の製造工程において、承認書記載と異なる方法で製造が行われている旨を指摘した。その後行った社内調査で承認事項と異なる方法による製造や、虚偽の製造記録を作成、県の調査員に虚偽の記載のある文書を提示したなど複数の違反事案が発覚した。
◎親会社の三谷産業の常勤監査役を中心とする調査チームで調査 再発防止策を検討
富山県の指摘を受け同社は、親会社の三谷産業の常勤監査役を中心とする調査チームによる調査を開始。事実確認・原因分析・再発防止策の検討を進めてきた。同社は1月12日に調査結果を富山県に報告した。
アクティブファーマは今回の業務改善命令を踏まえて再発防止策を公表。「今回の改善命令を踏まえ、責任役員の主導により全社を挙げた法令遵守体制の構築に努め、さらに必要な改善・再発防止を検討・実施してまいります」とコメントしている。