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3Hメディソリューションとジーンクエスト IBD患者レジストリ構築 遺伝子多型で薬剤効果や満足度に差

公開日時 2023/09/05 04:52
3Hメディソリューションと個人向け遺伝子解析事業を手掛けるジーンクエスト社は9月4日、炎症性腸疾患(IBD)患者の遺伝情報と臨床情報を備えたレジストリを構築し、解析結果の一部を公表した。結果からは、患者の遺伝子多型ごとの薬剤効果や満足度に違いがあることが示唆された。両社は、「レジストリ情報を活用することで、新薬開発における新たな候補化合物の選定、治験における被験者募集の効率化、患者にとっての治療選択肢の拡大につながる情報提供を開始する」と強調。今後は幅広い疾患に応用し、新薬開発促進や患者の治療満足度向上に寄与する活動に注力する方針だ。

IBD患者レジストリの患者規模は、潰瘍性大腸炎80人、クローン病20人の計100人。遺伝情報および臨床情報(治療経過・服薬履歴、生活習慣情報)を収集。既存IBD治療薬における遺伝子多型ごとの薬剤効果を解析した。IBD患者が服用している様々な薬剤について、満足度に関連する遺伝子多型が存在するかを検索したところ、タイプ毎に満足度が異なる遺伝子多型が存在することが示唆された。

◎例えば遺伝子多型BではIBD発症リスクは低く、薬剤Bで満足度が高い

公開された一部結果(表1)によると、「例えば遺伝子多型Bでは、この多型を持っているとIBD発症リスクは低い傾向にあるが、薬剤Bでは満足度が高く、薬剤Eでは逆に満足度が低い傾向となることを示している」と解析。「遺伝子多型によって薬剤の向き不向きがある可能性が示唆された」と強調している。

◎Patient Journey知ることで、「新たな治療介入に対する気づきを得ることができる」

患者レジストリによる効果については、製薬企業が「定点調査」(年1回)に参画することで、定期的・継続的にIBD患者の遺伝子多型ごとの薬剤効果に関する情報が入手できると指摘。患者の背景情報や治療経過など「Patient Journey(ペイシェント・ジャーニー)」を知ることで、「新たな治療介入に対する気づきを得ることができる」と強調した。また、患者側のメリットとして、ジーンクエスト社の会員専用ポータルサイト内などから治療に有益な情報が公開情報として入手可能となるほか、「データ解析で得られた結果の一部を共有することで、ご自身が協力した研究の成果を知る機会が得られる」とも指摘している。


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