バビースモの糖尿病黄斑浮腫適応 86%が「処方増やす」
薬価や使い勝手などで「第一選択薬」は2割弱にとどまる
公開日時 2023/06/01 00:00
糖尿病黄斑浮腫は、網膜の黄斑部分にむくみが生じる糖尿病網膜症の合併症の一つで、血管内皮細胞増殖因子(VEGF)の増加などにより黄斑部に血液成分が漏れ出ることで浮腫が起こる。ものがかすむ、あるいは歪んで見えるなどが特徴的な症状であり、黄斑の浮腫が続くと視力の低下を招き、回復が困難となるケースもある。治療は患者の眼の状態に応じてレーザー治療や硝子体手術も選択肢であるが、メインとなる薬物療法ではVEGF阻害剤のアイリーア(一般名:アフリベルセプト)とルセンティス(同ラニビズマブ)がこれまで使用されてきた。そして2022年5月にアンジオポエチン-2(Ang-2)と血管内皮増殖因子A(VEGF-A)の両方を阻害する眼科領域初のバイスペシフィック抗体のバビースモ硝子体内注射薬(ファリシマブ)が発売された...