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科研製薬・堀内社長 23年3月期は減収減益 「薬価改定と一部製品の競合品の影響が考えられる」

公開日時 2023/05/15 04:48
科研製薬の堀内裕之社長は5月11日の23年3月期決算説明に臨み、売上高(連結)は前年比4%減の729億8400万円、営業利益は前期53.1%減の79億9800万円、経常利益は前期比50.3%減の87億2700万円の減収減益になったと報告した。減収要因について堀内社長は、「薬価改定と一部製品の競合品の影響が考えられる」と説明した。一方で24年3月期業績予想については、アルツ、エクロック等の伸長で売上高731億円の増収を見込んだ。

堀内社長は減益要因として、販売費および一般管理費の増加をあげた。この大幅な増加要因としては、「開発中のパイプラインでの試験費の増加と希少疾病治療に対する二つの開発品を導入した際の一時金によるもの」と強調した。また、当期純利益については、「連結子会社アーサム社のART-648の水疱性類天疱瘡治療剤としての開発中止に伴う減損損失計上(約15億円)による特別損失等が発生したことにより、前期比43%減の54億4000万円となった」と説明した。

国内製品別売上高をみると、クレナフィンは前期比2.5%減の179億8500万円、アルツは9.5%減の170億6200万円となり、「数量は伸長したが、薬価改定の影響を補うまでには至らず、売り上げ減となった」と説明。また、セプラフィルムは7.6%減の77億9000万円で、「対象の手術数の減少および競合品の参入の影響を受けた」と述べた。

一方で、エクロックは前年比32.4%増の12億5700万円に伸長した。堀内社長は、「適応疾患である原発性腋窩多汗症の認知が広がり、売り上げは伸長している」と期待を寄せた。なお、エクロックについては原発性腋窩多汗症の認知度向上に努めるとし、同疾患で悩む方が相談しやすく適切な治療を受けられる環境づくりや、原発性局所多汗症診療ガイドライン2023の周知などを行う。また、操作性を高めた新容器製剤(ツイストボトル)の発売を予定しているとした。

このほかジェネリック医薬品については、「こちらも薬価ダウンの影響が大きく、また他社の出荷調整の影響による自社の出荷制限との影響も考えられ、減収となった」と指摘した。

【訂正】下線部の表記に誤りがありました。訂正します。(訂正済5月15日10時40分)

【23年3月期連結業績 (前年同期比) 24年度予想(前年同期比)】
売上高 729億8400万円(4%減)  731億円(0.2%増)
営業利益 79億9800万円(53.1%減) 76億円(5.0%減)
当期純利益 54億4000万円(43%減) 67億円(23.2%増)

【22年度の主要製品国内売上高(前年同期実績) 23年度見込み 億円】
クレナフィン 179(184)177
アルツ 171(189)180
セプラフィルム 78(84)73
フィブラスト 28(28)27
エクロック 13(10)19
リグロス 9(9)9
ヘルニコア 4(4)4
ジェネリック製品 82(88)79
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