武田テバ 松森浩士社長退任へ 後任に豊原善弘マーケティング・ポートフォリオ本部長
公開日時 2023/04/04 04:51
武田テバファーマ及び武田テバ薬品は4月3日、松森浩士社長兼CEOが5月末日付で退任し、6月1日付で豊原善弘執行役員マーケティング・ポートフォリオ本部長が社長兼CEOに昇格するトップ人事を発表した。
松森氏は2016年10月から本格稼働した武田テバの初代社長として、会社が発足してすぐに問題を抱えていた約150品目の後発品を発売中止とするなど、品質・安定供給への全社一丸の取り組みをけん引した。長期収載品、オーソライズド・ジェネリック(AG)、ユニークな後発品に加え、4本目の柱として今年4月1日から新薬の多発性硬化症治療薬・コパキソン皮下注(一般名:グラチラマー酢酸塩)の情報活動を開始し、持続成長への道筋をつけた。
豊原氏は2018年5月に武田テバファーマに入社し、現職として、また経営委員会メンバーとして、武田テバのコーポレート戦略を立案し、AGのラインナップ強化、新薬事業への参入を推進してきた。
豊原氏は社長就任を控え、「新薬事業に参入した、このタイミングでバトンを受けることとなり、重責に身が引き締まる思い」とコメントした。そして、「まずはこれまでに松森社長が中心となって育んできた企業文化、すなわち、患者さん中心、コンプライアンス重視といったことをしっかりと引き継いでいく」とし、「さらには両親会社と連携しながら当社の強みを生かした価値ある医薬品を創製し、日本の医療に貢献すべく不惜身命の心構えで尽力してゆく所存だ」としている。
【豊原善弘新社長の略歴】
1984年4月に旧田辺製薬(現田辺三菱製薬)に入社し、研究開発や海外拠点立ち上げを経験。日本モンサント、ファルマシア(現ファイザー)、ファイザーでキャリアを積んだ後、2012年6月にムンディファーマ社長、14年6月にホスピーラ・ジャパン(現ファイザー)社長、16年4月にイルミナ社長を歴任し、18年5月から現職。84年に京都大卒。97年に米国コロンビア大経営学修士。