共和薬品は12月14日、異物混入で辰巳化学の松任第一工場から製造品の出荷が一旦停止されたことを受け、同社に製造委託しているフルニトラゼパム錠 1mg／2mg「アメル」とバルプロ酸ナトリウム錠 100mg／200mg「アメル」について限定出荷を実施すると公表した。日本ジェネリックも同日、トリクロルメチアジド錠 2mg「ＪＧ」について「製品入荷の遅延が不可避になった」として限定出荷すると公表した。

◎共和薬品　フルニトラゼパム錠 とバルプロ酸ナトリウム錠で「安定供給への懸念払拭できず」

辰巳化学の異物混入問題の余波が続いている。共和薬品によると、辰巳化学の松任第一工場に委託製造した製品からごく微量の異物混入が確認された問題で、同工場からの「入荷遅延が生じることとなり、現状では安定供給への懸念を払拭できないと判断した」と説明している。これに伴い、フルニトラゼパム錠 1mg／2mg「アメル」とバルプロ酸ナトリウム錠 100mg／200mg「アメル」を限定出荷とした。なお、限定出荷の解除時期については、改めて案内するとした。

限定出荷の対象製品は以下の通り。①フルニトラゼパム錠1mg「アメル」（PTP1000錠、バラ1000錠）、②フルニトラゼパム錠2mg「アメル」（PTP100錠、PTP1000錠、バラ1000錠）―で、出荷量はA「出荷量通常」、製造販売業者の対応状況は「限定出荷（自社の事情）」。また、・フルニトラゼパム錠1mg「アメル」（PTP100錠）は、出荷量はB「出荷量減少」、製造販売業者の対応状況は「限定出荷（自社の事情）」とした。また、バルプロ酸ナトリウム錠 100mg／200mg「アメル」については、出荷量はA「出荷量通常」、製造販売業者の対応状況は「限定出荷（自社の事情）」となる。いずれも解除時期は未定。 

なお、共和薬品は13日に、異物混入が発覚したエナラプリルマレイン酸塩細粒 1％「アメル」の一部製造ロットを自主回収（クラスⅡ）と当該製品の出荷停止を公表している。

◎日本ジェネリック　トリクロルメチアジド錠 2mg「ＪＧ」の製品入荷の遅延が不可避に

日本ジェネリックはトリクロルメチアジド錠 2mg「ＪＧ」（PTP:100 錠・10 錠×10） について、「製造委託先の辰巳化学より、製品入荷の遅延が不可避となっており、このままでは安定的な供給に支障をきたすと判断致した」とのコメントを医療関係者に公表した。同社は、供給体制が整うまでの間、当該製品に関して、限定出荷（出荷量：C「出荷量支障」、対応状況：「自社の事情」）とし、「在庫が無くなり次第、一時的に出荷を停止させて頂く」と説明している。