アルナイラム TTR-FAPに対するRNAi治療薬・アムヴトラを発売 3カ月に1回の皮下注製剤
公開日時 2022/11/21 04:50
アルナイラム・ジャパンは11月18日、トランスサイレチン型家族性アミロイドポリニューロパチー(TTR-FAP)を効能・効果とするRNAi治療薬・アムヴトラ皮下注25mgシリンジ(一般名:ブトリシランナトリウム)を発売した。TTR-FAPに対する同社のRNAi治療薬・オンパットロは通常、3週間に1回の点滴静注で使用するが、アムヴトラは3カ月に1回の皮下投与で用いる。アムヴトラの薬価は25mg0.5mL1筒781万923円(1日薬価:8万5599円)。
TTR-FAPは、TTR遺伝子の変異が原因で生じる進行性の難治性疾患。TTR遺伝子に変異が生じると、異常なアミロイドタンパク質が蓄積して、末梢神経や心臓などの臓器・組織を傷つけ、治療が難しい末梢神経障害、自律神経障害、心筋症などを引き起こす。発症率と死亡率は極めて高く、大きなアンメットニーズが存在する。
TTR-FAP患者は世界で約5万人、日本では700~1000人程度と推定されている。ただ、TTR-FAPの症状は多様なため、診断に至っていないケースや誤診されているケースもあり、潜在患者が多数いると考えられている。
アムヴトラは、標的となる特定のメッセンジャーRNA(mRNA)を分解し、野生型および変異型TTR タンパク質が作られる前にその産生を阻害するように設計されたRNAi治療薬。