沢井製薬 第二九州工場の新固形剤棟の起工式実施 生産能力は最大30億錠 24年4月初出荷へ
公開日時 2022/08/24 04:50
沢井製薬は8月23日、第二九州工場(福岡県飯塚市)で計画中の新固形剤棟建設について、起工式を実施したと発表した。9月から建設に着手し、2023年12月竣工、24年4月の初出荷開始を目指す。最大30億錠を生産できるスペースをあらかじめ確保し、生産設備を段階的に拡充する。
第二九州工場の生産能力は現在年間26億錠となっている。今回の計画では、新固形剤棟建設により、ステップ1として24年4月の初出荷を目標に20億錠の生産能力を追加し、ステップ2として10億錠をさらに追加する。ステップ2は他社を含む市場動向や同社新製品の開発状況などを勘案して遅滞なく実施する方針。投資額はステップ1で約350億円、ステップ2で約55億円を予定。新規雇用予定人数は、ステップ1で330人、ステップ2で160人となる。
◎サワイグループ 200億錠以上の自社生産体制確立へ
サワイグループホールディングス(GHD)の生産能力は20年度で155億錠だが、23年4月出荷開始を目指すトラストファーマテック社で30億錠、24年4月出荷開始を目指す沢井製薬の第二九州工場の新固形剤棟ステップ1で20億錠、同ステップ2で10億錠――を上乗せすることで、中期経営計画で掲げた「200億錠以上の自社生産体制の確立」を目指す。トラスト社はサワイGHDの子会社で、小林化工の生産活動に係る資産及び関連部門人員を譲り受けるために設立された企業。
サワイGHDは、他社の品質問題に起因するサワイグループへの供給依頼に応えるため、また国内ジェネリック医薬品市場の更なる市場拡大に対応するため、さらには業界再編・集約化も見据えて、自社工場の建設、他社工場の買収、高品質の生産委託先の確保などあらゆる手段を講じて供給能力の更なる向上を図り、「他社の追随を許さない圧倒的な生産・供給能力の実現」に取り組んでいる。