武田薬品 てんかん発作時の教職員等の「ブコラム口腔用液」投与で情報提供 文科省等の事務連絡に対応
公開日時 2022/07/27 04:50
武田薬品は7月26日、てんかん発作を学校等で引き起こした児童生徒等に教職員が「ブコラム口腔用液」(一般名:ミダゾラム)を投与する場合を想定し、Webサイトから必要な情報を提供すると発表した。7月19日付の内閣府・文科省・厚労省が発出した事務連絡「学校等におけるてんかん発作時の口腔用液の投与について」を踏まえた対応。同社は、「ブコラム.jp」を通じ、「患者の家族から相談を受けた学校・保育所等の関係者に同剤の使い方などを理解・確認していただくため、Webサイトを通じてブコラムについて情報提供する」とした。
7月19日付の事務連絡では、学校、保育所、幼保連携型認定こども園、放課後児童健全育成事業、放課後子供教室、認可外保育施設等において児童生徒等がてんかんの発作を起こした場合に、当該児童生徒等に代わって教職員等が口腔用液ブコラムを投与することについて、厚労省医政局医事課に照会した内容を示した。例えば、児童生徒が発作を起こし、生命が危険な状態等である場合に、現場に居合わせた教職員を含む職員やスタッフがブコラムを本人に代わって投与することについて、医師法違反とならない4つの条件を明記した。
具体的には、①当該児童等およびその保護者が事前に医師から書面で指示を受けている、②当該児童等にブコラムを使用することを学校等に具体的に依頼している、③当該児童等を担当する教職員などが、使用が認められる児童等本人であることを改めて確認し、使用の際の留意事項に関する書面の記載事項を遵守してブコラムを使用する、④同剤の使用後は、当該児童等を必ず医療機関で受診させる―。この4条件を全て満たす場合は医師法違反にならないとしている。
同社は、てんかん重積状態でブコラムを使用する小児の介護者や教職員等に向けて「ブコラム.jp」をインターネット上に公開している。ブコラムの使い方やてんかん重積状態などに関する情報を掲載したほか、「ブコラム使い方ガイドブック」や、「てんかん重積状態サポートブック」などの「お役立ちツール」もPDFでダウンロ―ドできるようになっている。