MR認定センター MR「基礎教育」コアカリ2024年改訂・報告書を公表 学習範囲と到達目標を明示
公開日時 2022/04/28 04:49
MR認定センターは4月27日、MR「基礎教育」コア・カリキュラム2024年改訂・報告書を公表した。報告書は、次回全面改訂するMRテキスト2024 の基本骨格となるもの。基礎教育の学習範囲と到達目標を示している。例えば、「MR総論」には、医薬品産業の現状と課題に、利益相反、医薬品産業ビジョン、エッセンシャルドラッグを加えたほか、倫理に関連して、「販売情報提供活動に関するガイドライン」と監視事業を大きな項目として加えた。医療関連制度では、地域包括ケアシステムの仕組みを追加。「疾病と治療」では、頻度の高い感染症としてCOVID-19 を取り上げた。
コア・カリキュラム(コアカリ)2024年改訂では、前回の「コアカリ2018」からのヌケ・モレ、重複、過不足を調整。基礎教育と実務教育で扱うべきものを仕分け、より詳細で実践的な内容は実務教育で取り上げている。また、コアカリは導入教育と継続教育に共通した基礎教育として習得・維持すべき学習目標であるため、基礎的な内容とした。これら改訂方針によりコアカリの総数は、前回のコアカリ2018に比べて、「全体」は20減の410、「医薬品情報」は8増の74、「疾病と治療」は23減の212、「MR総論」は5減の124となった。
◎添付文書やインタビューフォームは記載項目のみ 記載内容は各社の実務教育で
改定方針のうち「全体」に共通するものとしては、個別の薬剤名を列記することはできるだけ避け、基本的に薬効分類または作用機序分類として治療における考え方、作用機序、特徴などを説明できるよう改めた。一方、「医薬品情報」では、添付文書やインタビューフォームは記載項目のみ取り上げるとし、具体的な記述内容は各社の実務教育で習得すべき事項とした。さらに、重要な薬学用語は、定義等を説明できることを学習到達目標とした。
◎「MR総論」患者中心の医療、チーム医療、地域医療の仕組みが解説できるレベル
「疾病と治療」では、基礎と臨床の分冊を廃し、組織・器官ごとに解剖から病理、病態、診断、治療まで一連の流れで学習できるよう組み替えた。また、薬物療法は薬効分類または作用機序分類までとし、基本的には薬剤名は取り上げない。「MR総論」は、基礎教育は要綱で知識に限定したことから、「説明できる」を到達目標とした。また、医薬品の適正使用は「MR総論」での習得項目としたほか、重要な一般用語は、定義等を説明できることを学習到達目標とした。