欧EMA 新型コロナ治療薬PaxlovidとCAR-T療法を承認勧告
公開日時 2022/02/03 04:49
欧州医薬品庁(EMA)ヒト医薬品委員会(CHMP)は1月22日、ファイザーの経口新型コロナ治療薬Paxlovidについて条件付き承認を勧告した。有効成分はニルマトレルビル錠/リトナビル錠で、重症化リスクのある、酸素吸入を必要としない新型コロナ患者が適応となる。臨床試験に登録された被験者の大半はデルタ株だったが、in vitro(試験管内)では、オミクロン株や他の変異株にも活性を持つことが示されている。条件付き承認の勧告であるため、ファイザーは定められた日時までに、ベネフィットがリスクを上回ることを確認する追加データを提出することが義務付けられている。
同剤以外に承認勧告を受けた製品は以下の1品目(製品名、一般名、企業名、適応症、摘要の順)
▽Breyanzi(lisocabtagene maraleucel)1.1-70 x106cell/mL(CD4+cells) /1.1-70ⅹ1.1-70ⅹ106cell/mL(CD8+cells)点滴用細胞分散
ブリストルマイヤーズスクイブ(BMS)
再発または難治性びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)、原発性縦隔大細胞型B細胞リンパ腫PMBCL)、濾胞性リンパ腫グレード3(FL3B)
CAR-T(キメラ抗原受容体T細胞)療法で、先進治療医療製品(ATMP)に指定されていた。先進治療委員会(CAT)の評価に基づき、承認勧告された。
同日、承認勧告を受けたバイオシミラー(BS)は以下。
▽Fesenius Kabi Deutshceland GmbH社のStimfend(ペグフィルグラスチム)
適応は、細胞障害性化学療法による発熱性好中球減少症の抑制。先発品は、アムジェンのNeulastaで、2002年8月22日にEUで承認を受けている。
▽Accord Healthcare S.L.U社のSondelbay(テリパラチド)
適応は骨粗鬆症。先発品は、イーライリリーのForsteoで、2003年6月10日にEUで承認されている。