サノフィと日医工 合弁会社「日医工サノフィ」解散へ AGなどの製造販売承認は日医工に承継
公開日時 2021/10/26 04:50
サノフィと日医工は10月25日、後発医薬品事業の合弁会社「日医工サノフィ」を解散することで合意したと発表した。解散は12月31日付。日医工サノフィが製造販売元の▽抗血小板薬・クロピドグレル錠「SANIK」▽抗アレルギー薬・フェキソフェナジン塩酸塩錠「SANIK」▽抗血小板薬・ロレアス配合錠「SANIK」――のオーソライズド・ジェネリック(AG)3製品に、抗生物質製剤・セフォタックス注射用を含む計4製品の製造販売承認は12月1日以降、日医工が承継することでも合意した。これらAGの先発品はサノフィが製造販売している。
◎「当初の目的を十分果たせた」
サノフィ(当時サノフィ・アベンティス)と日医工は2010年に、日本における後発品事業で戦略的提携関係を結び、後発品事業を推進するため合弁会社「日医工サノフィ」を立ち上げた。合弁会社に現在、サノフィが51%、日医工が49%出資している。両社は本誌取材に、解散理由について、「AGを上市するなど、当初の目的を十分果たせたため」と説明した。
サノフィにとっては当時、日本で急成長していた後発品市場で存在感は発揮するための事業展開だった。今回の解散は、日本の後発品ビジネスから撤退するとの意思表示かどうかについて、「経営戦略上の理由から、ノーコメント」とした。今後登場するサノフィの長期収載品やAGを日医工が手掛けることになるのかについても、「ノーコメント」とした。
なお、サノフィが製造販売承認を持つアモバン、セロクラール、ラシックスについては引き続き、サノフィが日医工に製品供給し、日医工による販売を継続する予定。現在はいずれも販売元は日医工、販売提携が日医工サノフィとなっており、今後、販売提携の部分は削除される。サノフィと日医工は、「今後も両社の良好な提携関係は続ける」としている。
◎日医工 ディレグラAGの製造販売承認も承継
日医工はこの日、日医工サノフィが製造販売承認を持つAGの抗アレルギー薬・プソフェキ配合錠「SANIK」について、この先発品ディレグラの製造販売元のLTLファーマとの許諾契約に基づき、プソフェキ配合錠「SANIK」の製造販売承認を日医工が承継すると発表した。承継予定日は12月1日付となる。