ＭＲにとってグレーゾーンの中で起きた事件​小野薬品は８月６日、三重大学病院をめぐる贈収賄事件で同社社員２人が有罪判決を受けた問題で、外部弁護士による調査委員会報告書と今後の対応を公表した。報告書では、今回の贈収賄事件の一連の経過を明らかにすると同時に、奨学寄附金制度の問題点について指摘した。また奨学寄附金制度の適切な運用方針についても提言している。本記事はミクスOnlineのニュースとして詳報したが、記事掲載後の反響も大きかった。編集部には、こうした類似事案の存在や大学や研究機関における研究費不足に伴う課題などの意見やコメントが多数寄せられた。本誌は、小野薬品の事案を振り返りながら、製薬企業と大学を含む研究機関における奨学寄附金の抱える課題について、問題を深堀してみたい。（沼田佳之）同事件は...