中外のがん遺伝子パネル検査 オプジーボとキイトルーダのMSI- Highがんの判定も可能に
公開日時 2021/06/24 04:49
中外製薬は6月22日、遺伝子変異解析プログラム・FoundationOne CDx がんゲノムプロファイルについて、抗PD-1抗体・オプジーボ(ニボルマブ(遺伝子組換え))とキイトルーダ(ペムブロリズマブ(遺伝子組換え))の高頻度マイクロサテライト不安定性(MSI-High)を有するがんに対するコンパニオン診断の承認を取得したと発表した。
オプジーボは、「がん化学療法後に増悪した治癒切除不能な進行・再発の高頻度マイクロサテライト不安定性(MSI-High)を有する結腸・直腸癌」、キイトルーダは「がん化学療法後に増悪した進行・再発の高頻度マイクロサテライト不安定性(MSI-High)を有する固形癌(標準的な治療が困難な場合に限る)」の適応を持っている。今回の承認により、同プログラムで、進行・再発がん患者のマイクロサテライト不安定性を判定し、各々の薬剤の適応判定補助として利用が可能となる。
同社の奥田修CEOは「MSI-Highは様々な臓器のがんで確認されており、このゲノム異常を有するがんに対して、免疫チェックポイント阻害剤が治療選択肢となり得る。個別の遺伝子変異の情報を包括的に把握可能なことに加え、マイクロサテライト不安定性の判定も可能であることが特徴だ」とコメントしている。
同プログラムは、固形がんに関連する関連遺伝子の変異状況を一括して把握できるだけでなく、抗がん剤のコンパニオン診断の役割も果たすのが特徴。2つの機能を併せ持った国内初のがん遺伝子パネル検査として、18年12月に薬事承認を取得し、19年6月から販売している。