東和薬品 京大、ヘルステック研究所と「服薬支援ツール」を用いた実証実験で共同研究契約を締結
公開日時 2021/05/25 04:50
東和薬品は5月24日、京都大学、ヘルステック研究所と服薬支援ツールを用いた実証実験に関する共同研究契約を締結したと発表した。実証実験では、薬の飲み忘れを防止し、継続して服薬を管理できる服薬支援ツールを使⽤することが、患者の服薬遵守および服薬アドヒアランス向上の効果につながるかどうか検証するもの。東和薬品とバンダイナムコ研究所が開発した、ゲームメソッド機能を有する服薬支援ツールの実証実験用プロトタイプが用いられる。
実証実験は、ヘルステック研究所が開発した健康管理アプリケーション「健康日記」に、プロトタイプを連携した実証実験⽤の服薬支援ツールを使用するというもの。具体的には、生活習慣病治療で薬剤を服薬する患者約 200人を対象にランダム化比較試験を実施する。対象者を無作為に服薬支援ツール使用グループ(介入群)と、服薬支援ツール不使用グループ(対照群)に分け、服薬支援ツールの使用における服薬遵守の割合や服薬アドヒアランスの向上効果を検証する。
京都大学は実証実験によって得られたデータを活用し、服薬アドヒアランス向上に向けた関連要因の調査およびエビデンスの創出と、医学的見地から服薬支援ツールの改良に向けたアドバイスを行う。一方、東和薬品は、実証実験で得た検証結果や、服薬支援ツールの使用感などの情報を元に改良をおこない、服薬支援ツールの完成版の開発を進める。同社は今回の実証実験を通じ、患者の服薬アドヒアランス向上と、残薬解消といった医療経済課題へ貢献したい考えだ。