富士フイルム富山化学 抗がん剤ペメトレキセドで初の液剤の承認取得 東和薬品が独占販売へ
公開日時 2021/02/19 04:49
富士フイルム富山化学は、代謝拮抗性抗悪性腫瘍剤のペメトレキセド点滴静注液100mg/500mg「トーワ」の承認を取得した。東和薬品が独占的に販売・プロモーションする。両社が2月15日に発表した。同剤は、富士フイルムの抗酸化技術を応用して液剤化した製剤。ペメトレキセドを有効成分とする医薬品の液剤化に成功して承認されたのは同剤が初めて。
ペメトレキセドの先発品である「アリムタ注射用」は、粉末状の凍結乾燥製剤。使用時に溶解する必要がある。
富士フイルム富山化学のペメトレキセドの液剤は、液剤化することで起こりやすい有効成分の酸化分解を抑制したもの。先発品と同様、室温で保存できる。両社は、「調製時の溶解の手間が不要なため、医療従事者の薬剤曝露リスクを低減する」としている。
両社が2019年に締結した販売提携契約に基づき、東和薬品が独占的に販売・プロモーションする。一般的には6月の薬価追補収載を経て発売となるが、薬価収載時期や発売予定日は「未定」(同社広報部)としている。