GE薬協 小林化工を「除名」 医薬品の信頼を揺るがし信用を失墜させた 行政処分は「誠に遺憾に思う」
公開日時 2021/02/09 19:00
日本ジェネリック製薬協会(GE薬協)は2月9日、会員会社の小林化工を「除名」とする措置を理事会で決定したと発表した。除名の理由は、①薬機法に対して重大な違反を犯した、②多くの健康被害を発生させた、③医薬品に対する信頼を揺るがし、GE薬協の信用を失墜させた―ことをあげた。GE薬協は、同日、福井県から小林化工が116日間の業務停止処分と業務改善命令を受けたことに対し、「誠に遺憾に思います」とコメントした。
小林化工は睡眠導入剤を混入した経口抗真菌剤イトラコナゾール錠50「MEEK」(ロット番号:T0EG08)を製造、出荷し、服用患者から死亡例を含む複数の健康被害を生じさせた。加えて、承認外手順書や立入検査用の二重帳簿の作成など、数々の法令遵守違反が明らかになった。これにより116日という過去最長の業務停止処分が実施されることになった。
◎信頼回復には「社会に対して全容を公開する責務がある」
GE薬協は、「本事案は、医療関係者だけでなく広く国民の医薬品に対する信頼性をも揺るがすものであり、当該会社(小林化工)はジェネリック医薬品を含む医薬品に対する信頼を回復するためにも、社会に対して全容を公開する責務があると考えている」と強調した。
その上で、「会員会社からこのような事態を二度と発生させないよう、全会員会社をあげて、ジェネリック医薬品の適正な製造管理及び品質管理の徹底、コンプライアンスの徹底等を図り、ジェネリック医薬品の信頼回復を図って参ります」とコメントした。