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米・バイデン氏 HHS長官にBecera氏を起用

公開日時 2020/12/09 04:50
米国のジョー・バイデン政権移行チームは12月7日、新政権での保健関連閣僚および省庁幹部らの指名を行った。HHS(保健福祉省)長官にカリフォルニア州のXavier Becerra司法長官を起用することを発表した。また、1984年以降トランプ政権を含め歴代政権で国立アレルギー感染症研究所(NIAID)の所長を務めたAnthony Fauci氏を新型コロナウイルス感染症担当大統領主席医療顧問に起用する。バイデン氏は、保健関連閣僚および省庁幹部人事では、新型コロナ対策に重点を置いた布陣とした。

Xavier Becerra氏は、カリフォルニア州司法長官就任前には連邦議会上院議員を務め、社会保障小委員会のメンバーや上院民主党会派議長などを歴任した。同氏はカリフォルニア州サクラメント出身のラテンアメリカ系米国人。HHS長官に就任すると初のラテンアメリカ系長官となる。スタンフォード大学法学部出身。

公衆衛生局長官(Surgeon General)には、オバマ政権時代の2014年から4年間同長官を務めたVivek Murthy氏が起用された。Murthy氏は現在、トランプ政権が設置したCOVID-19対応諮問委員会の共同議長を務めている。同氏は、エボラウイルスやジカウイルス感染症の対応に尽力した経験を持つ。英国生まれのマイアミ育ち。ハーバード大学およびエール大学医学部出身。

疾病管理予防センター(CDC)所長には、マサチューセッツ総合病院感染症部長およびハーバード大学医学部教授のRochelle Walensky氏が起用された。同氏はHIV/AIDSの専門家である。同氏は、ワシントン大学およびジョンズホプキンス大学出身、ならびにハーバード大学公衆衛生学部で博士号を取得している。

新型コロナ担当大統領主席医療顧問に起用されたAnthony Fauci氏は、1984年以降NIAID所長を務める一方、トランプ大統領まで6代の大統領の保健・医療問題顧問を務めた。今回は、COVID-19について直接大統領にアドバイスを行う。2008年には、ジョージ・W・ブッシュ大統領(息子)から米国の最高位の勲章である自由勲章(Presidential Medal of Freedom)を授与されている。ニューヨーク市ブルックリン生まれおよび育ち。The College of the Holy Cross出身、コーネル大学で博士号を取得した。

バイデン氏は12月7日、Facebookで、今回の保健担当人事について、「ワールドクラスの医療専門家および公務員による、このチームは、政府によるこの危機(新型コロナ)への全面的対応を発動する初日の準備は出来ている」と意欲を示した。さらに、Fauci氏について、「ウイルスと戦う素晴らしい専門家の1人というばかりでなく、好人物で疲れを知らぬ公務員だ。彼は6人の大統領に仕え、我々を最も困難な課題解決に導いてきた」と高く評価した。
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