AIが医療分野にもたらす最大の恩恵は「時間という贈り物」だ
公開日時 2020/10/20 05:00
情熱的読書人間榎戸誠【医療とAI】『ディープメディスン――AIで思いやりのある医療を!』(エリック・トポル著、中村祐輔監訳、柴田裕之訳、NTT出版)は、まさに今、医療関係者が手にすべき必読の一冊である。医療とAI(人工知能)の関係に興味を抱いている一般の人々にも理解できるよう工夫されている。「監訳者あとがき」に、こういう一節がある。「2020年1月後半に、米国西海岸にあるマイクロソフト、グーグル、IBMやAI開発ベンチャー企業を訪問して、人工知能の医療分野での進展を実際に見聞きして、私が予想していた以上に、人工知能の医療への応用が進んでいることに期待を寄せる一方、日本の惨状に危惧を覚えた。・・・言うまでもないが、超高齢化社会を迎えている日本にとっては、人工知能やITの活用は健康医療福祉政策と...