エーザイは７月６日、自社創製の新規の不眠症治療薬デエビゴ錠2.5mg、同５mg、同10mg（一般名：レンボレキサント）を発売した。同日には同じく自社創製の抗てんかん薬フィコンパ（ペランパネル水和物）の新剤形となる細粒剤も発売した。

デエビゴは脳内で覚醒に関与するオレキシン受容体の２種のサブタイプ（オレキシン１及び２受容体）に対し、オレキシンと競合的に結合する拮抗薬。覚醒を制御しているオレキシン神経伝達に作用し、睡眠覚醒リズムを整えることで、入眠と睡眠維持、覚醒を調整すると考えられている。１日１回就寝直前に経口投与して用いる。同じクラスの薬剤（オレキシン受容体拮抗薬）としてMSDのベルソムラがあるが、エーザイは「（デエビゴは）ベスト・イン・クラスの薬剤を目指す」としている。

同剤の薬価は2.5mg１錠57.30円、５mg１錠90.80円、10mg１錠136.20円（１日薬価：90.80円）。中医協資料によると、10年後のピーク時の売上予測は178億円。

フィコンパはAMPA型グルタミン酸受容体に対する非競合的な拮抗薬。てんかん部分発作の単剤療法、併用療法とも４歳以上の小児にも使えるようになったため、細粒剤を追加する。細粒剤と既存の錠剤で適応は同じ。フィコンパ細粒１％の薬価は、１％１ｇ 1068.90円（１日薬価：855.10円）。