アルフレッサ 遺伝子治療研究所と資本提携 AAVベクターの製品化を支援
公開日時 2020/06/24 04:50
アルフレッサホールディングスは6月23日、子会社のアルフレッサが遺伝子治療研究所が実施する第三者割当増資の一部を引き受けたと発表した。アルフレッサは今回の資本提携を通じて、同研究所が開発を進めているAAV(アデノウイルス随伴ウイルス)ベクターの製品化を支援するとともに、AAVベクターの輸送手段の構築と流通支援でも協力していく。
AAVは、非病原性、自己複製能を有さない、染色体に組み込まれる可能性が極めて低い――などの特徴を持つ安全性の高いウイルス。これから本格化する遺伝子治療の時代においてAAVは、目的となる遺伝子の運び役(ベクター)として安全性や持続性、ヒトの様々な組織への遺伝子導入性に優れているとされ、難病や希少疾患の治療への適用が期待されている。
同研究所は、日本発の遺伝子治療技術の研究開発と治療薬の開発・製造などを行う企業。AAVを遺伝子治療用ベクターとして利用して、難病に対する新たな遺伝子治療を普及させることを目的に設立された。例えば、これまで十分な治療法がなかった孤発性筋萎縮性側索硬化症の新たな治療法として利用されることが期待されているという。
アルフレッサは今回、同研究所の株式100株を取得した。同研究所の発行済み株式の1.69%に相当する。アルフレッサグループは現在、成長分野への積極的な投資を進め、事業領域の拡大を目指している。