日本版HTAの中でも重要なQOL値評価 分析ガイドライン入門(8)効果指標3 QOL値評価の課題
公開日時 2020/04/30 00:00
クレコンメディカルアセスメント株式会社取締役最高業務責任者(COO)小林慎日本版HTAではQALYを効果指標として使うため、健康状態のQOL値評価が必須の作業となりますが、実務では様々な課題もあります。今回は実務でQOL値を扱うための手法や問題点について紹介します。日本版HTAでは原則として質調整生存年(QALY)を効果指標として用いますが、QALYの推計には扱う健康状態のQOL値評価が必要です。前回はQOL値評価の手法として、基準的賭け法(SG法)、時間得失法(TTO法)、EQ-5Dなどがあることを紹介しました。費用効果分析では、設定するQOL値の値や不確実性の大きさによって増分費用効果比(ICER)が大きく変化する可能性があるため、QOL値の設定方法や解釈は非常に重要です。しかしいざQO...