コニカミノルタ PCR検査提供5月にも米国でスタート グループの英知結集で創薬も
公開日時 2020/04/20 04:50
コニカミノルタは4月17日、グループ会社で遺伝子診断大手のアンブリー・ジェネティクス社(所在地:カリフォルニア州アリソ・ヴィエホ、AG社)が、新型コロナウイルスのPCR検査を5月にも米国で開始すると発表した。このほか同社では、グループ会社で創薬支援事業を手がけるインヴィクロ社(所在地:マサチューセッツ州ボストン)が、大手製薬会社による新型コロナウイルス治療薬の治験に参加を予定するなど、新型コロナウイルスの感染拡大防止にグループをあげて尽力する考えを示している。
AG社が進めるPCR検査は、米国・カリフォルニア州政府の要請を受けた対応。カリフォルニア州では、患者をはじめ、流通など社会インフラを維持するために働く人たちに対する検査の拡充が課題となっており、RNA抽出技術を保有する同社に要請があった。このため同社では5月からの稼働を目指して準備を開始しており、「スーパーラボ」と呼ぶ延床面積6,000m2以上の大検査ラボを活用し、最大で1日、2000サンプルの検査が可能となる体制の整備を目指している。
同社では、検査の開始に伴い、医療従事者や従業員が迅速に検査を利用できるシステムの提供にも力を入れる。システムは、すでに行っている定期健診の受診者向けの遺伝子診断サービスにオンラインを組み合わせて提供することにしており、「自らの感染を知らずに人に接触してしまうリスクの軽減に貢献したい」とコメントしている。
このほか同社では、感染症でトップレベルの学者・研究者や企業パートナーと連携し、拡大可能な抗体ベースの検知テストの評価技術開発に取り組む考えも示している。