新型コロナ感染対策 電話や情報通信機器による服薬指導 調剤薬局が相次ぎ対応準備
公開日時 2020/03/13 04:50
新型コロナウイルス感染の拡大防止を目的に、厚労省が2月28日付で都道府県に事務連絡した「慢性疾患等で受診する患者への電話や情報通信機器を用いた服薬指導を可能にする措置」を踏まえ、調剤薬局も相次いで対応に乗り出した。日本調剤は3月12日、愛知県と千葉市の国家戦略特区で行った遠隔服薬指導の経験を活かし、特区外の一部店舗において、電話や情報通信機器を用いた服薬指導の実施に向けた準備を進めていると発表した。
◎日本調剤 遠隔服薬指導を国家戦略特区外の一部店舗に拡大
日本調剤は、愛知県の国家戦略特区において異なる2地域での遠隔服薬指導を実施したほか、千葉市の国家戦略特区でも都市部で全国初となる遠隔服薬指導を経験した。同社としては、これまでの経験を活かし、国家戦略特区外の一部店舗に拡大する方針。行政や関係機関と検討・協議を進める考え。なお現時点では具体的な店舗や時期などは未定としている。
◎アインHD 3月下旬までに「CLINICS」の導入店舗を決定
アインホールディングスも同日、千葉市の国家戦略特区でオンライン服薬指導に使用している「CLINICS」の導入を複数店舗に拡大し、ビデオ通話に対応すると発表した。アイングループでは、調剤薬局全店において、FAXと電話を用いた緊急措置への対応体制を整えている。同社は、「今回の特例措置を利用する患者の選択肢を拡げることで、新型コロナウイルスの感染拡大防止に努めたい」としている。なお、「CLINICS」を活用した服薬指導が可能な薬局は3月12日現在でアイン薬局ペリエ千葉エキナカ店と、アイン薬局千葉仁戸名店の各店舗。今後の導入店舗は3月下旬までに決定する方針だ。