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新型コロナウイルス 国内2例目の感染者確認 中国からの旅行者

公開日時 2020/01/24 17:45
厚生労働省は1月24日、中国の武漢市から日本国内に旅行にきていた40代の男性が新型コロナウイルスとみられる肺炎に感染していたと発表した。国内で感染が確認されたのは今回で2例目。男性は都内の医療機関で入院しているものの、容態は安定しているという。

厚労省によると、男性は14日から発熱の症状があった。15、17日と2回、中国国内の医療機関を受診したものの、肺炎の症状がなかったため、経過観察となり、症状が落ち着いていたため19日、旅行で家族とともに国内に来日した。20日にも都内の医療機関を受診し、肺炎の診断がなかったため、経過観察とされたものの、22日発熱やのどの痛みがあり、再度受診したところ、肺炎と診断。保健所に連絡があったことから、国立感染研究所が検査を行い、新型コロナウイルスに関連した肺炎であることがわかった。

男性は、患者が多く発生した武漢市の海鮮市場には立ち寄っていないうえ、中国国内で、肺炎患者との明確な接触は確認できていないという。また、旅行に同行している2人の家族とは、別の部屋に宿泊しており、飛行機などの移動時にはマスクを着用していたほか、国内では医療機関以外に行く以外には、ほぼ宿泊施設の部屋に滞在していたと説明しているという。

厚労省は、男性の家族2人と、男性が受診した都内の2つの医療機関の関係者20人を濃厚接触者としているが、いずれも症状は出ておらず、二次感染は確認していないとしている。厚労省では、航空会社と連携し、来日する際の機内で、男性の周辺に座っていた人など経過観察者を確認している。

◎2例とも検疫通過 厚労省「患者を捕捉する体制整備進める」

新型コロナウイルスについては、男性のほか、15日にも国内で感染者が確認されているが、いずれも中国から国内への入国時に高熱の症状が確認できず、検疫を通過していたという経緯がある。

このため厚労省は、発熱がないなど比較的穏やかな症状の患者が検疫を通過した場合に、「十分に患者を捕捉できる体制を整えていく必要がある」と指摘。水際対策として、これまで行っていた健康カードの配布や、体調不良になった時の申告を促すアナウンスについて、対象を武漢からなど一部の航空便から、中国から来る全ての航空便とクルーズ船に拡大して実施するよう関係各所に呼び掛ける。

そのうえで厚労省では、現状、中国国内では人から人への感染は認められるものの、日本国内では人から人への持続的な感染は認められていないとして、国民に対し、「過剰に心配することなく、季節性インフルエンザと同様に咳エチケットや手洗いなどの感染症対策に努めるよう」呼び掛けている。また、中国・武漢市からの帰国者や入国者に対しては、咳や発熱などの症状がある場合には、マスクを着用するなどし、事前に医療機関に連絡したうえで、受診をすることや、受診時には、滞在歴を事前に申告するよう呼びかけている。

◎WHO “国際的懸念の公正衛生上の緊急事態”には該当せず
 

こうしたなか1月24日未明(日本時間)、WHO(世界保健機関)の緊急委員会が23日に引き続き開催された。委員会は、武漢市で発生した新型コロナウイルス関連肺炎の発生状況について、「国際的に懸念の公衆衛生上の緊急事態(PHEIC)」には該当しないと発表。中国が武漢市など国内でウイルス封じ込めの措置を取っていることや、ヒトからヒトに感染する程度が明らかになっていない状況などを踏まえた。委員会では、「宣言は時期尚早だと考えた」と説明している。ただ、委員会内では意見が割れており、宣言を出すべきだと主張した委員もいたという。委員会は、10日後または事務局長が必要と判断した場合には委員会を再召集する考えも合わせて示している。


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