ギリアド 申請中の抗リウマチ薬フィルゴチニブでエーザイと販売提携
公開日時 2019/12/25 04:51
ギリアド・サイエンシズは12月24日、国内申請中の経口JAK1阻害薬フィルゴチニブ(一般名)について、エーザイと販売提携契約を締結したと発表した。製造販売承認はギリアドが保有、販売はエーザイが担当し、両社共同で情報提供・収集活動する。同契約は、申請中の関節リウマチ適応に加え、国内フェーズ3段階にある潰瘍性大腸炎、クローン病、乾癬性関節炎など開発中の適応症も含む。
■ギリアド 20年1月に炎症事業部立ち上げ MRは約20人
ギリアドは本誌取材に、2020年1月に炎症領域事業部を立ち上げることを明らかにした。事業部門長が1月に着任し、本格的に組織作りを進める。MR数は約20人とする方向。ギリアドはフィルゴチニブで国内の炎症性疾患市場に参入する。
ギリアドは今回、パートナー企業を必要とした理由について、関節リウマチを診る診療科が整形外科やリウマチ科など多岐にわたり、競合会社も共同販促しているため、市場を広くカバーするためパートナー企業を必要としたと説明した。エーザイを選んだ理由は、抗体製剤ヒュミラで関節リウマチなどの炎症・免疫疾患に強みを持つことなどを挙げた。
エーザイは、「当社の製品ラインナップにフィルゴチニブが加わることで、関節リウマチ患者に対する幅広い貢献が可能になる」としている。
フィルゴチニブは1日1回投与の選択的JAK(ヤヌスキナーゼ)1阻害薬。JAKという細胞内の酵素を抑えることで、関節リウマチで炎症や関節破壊を起こすサイトカインの働きを抑える。