新剤形・新規格など薬価収載 国内初のフォルテオBSを即日発売
公開日時 2019/11/28 04:50
新剤形・新規格などの製品が11月27日、薬価収載され、多くの製品が即日発売した。このなかには、国内初の骨粗鬆症治療薬・フォルテオ皮下注のバイオシミラー(BS)や、PD-L1陽性トリプルネガティブ乳がんに用いる抗PD-L1抗体テセントリク点滴静注の840mg製剤がある。
フォルテオBSは持田製薬が発売した。製品名は「テリパラチドBS皮下注キット600μg「モチダ」」で、薬価は先発品の60%となる。持田は抗リウマチ薬エンブレルのBSも一番手で投入している。競争優位に立つため、ファーストグループで上市する戦略をとっているといえそうだ。
テセントリクは、免疫チェックポイント阻害薬としては国内初となるPD-L1陽性トリプルネガティブ乳がんの適応を取得。至適用量製剤として、840mg製剤を発売した。
11月27日に新たに発売日(予定を含む)がわかった主な製品は次のとおり(カッコ内は成分名、製造販売元)
【11月27日発売】
▽テリパラチドBS皮下注キット600μg「モチダ」(テリパラチド(遺伝子組換え)〔テリパラチド後続1〕、持田製薬)
効能・効果:骨折の危険性の高い骨粗鬆症
薬価:1キット26491円
▽テセントリク点滴静注840mg(アテゾリズマブ(遺伝子組換え)、中外製薬)
効能・効果:PD-L1陽性のホルモン受容体陰性かつHER2陰性の手術不能又は再発乳がん
薬価:1バイアル448853円
▽アレジオンLX点眼液0.1%(エピナスチン塩酸塩、参天製薬)
効能・効果:アレルギー性結膜炎
薬価:1mL712.60円
ヒスタミンH1受容体拮抗薬。既承認のアレジオン点眼液の濃度を2倍にすることで、投与回数は既存薬の1日4回から2回に減る。患者の利便性とアドヒアランス向上に貢献する。共同販売促進契約に基づき、製造・販売は参天製薬が、医療機関への情報提供は両社共同で行う。情報提供は、参天製薬が眼科を、田辺三菱製薬が眼科以外の医療機関をそれぞれ担当する。
【12月11日発売予定】
▽テリボン 皮下注28.2μgオートインジェクター(テリパラチド酢酸塩、旭化成ファーマ)
効能・効果:骨折の危険性の高い骨粗鬆症
薬価:1キット6018円
11年から販売しているテリボン皮下注用56.5μgと同じテリパラチド酢酸塩を含有する製剤。すでに販売している製剤は週1回の皮下注射で用いる。今回発売される28.2μg製剤は1回投与量を現行製剤の半量とし、週2回の皮下注で用いる。半量となることから悪心、嘔吐などの副作用の発現が少なくなることが期待されるという。