スイス・バーゼル発イノベーションと医療保険制度の狭間から見えた未来像「医薬品のバリューに基づいた薬価、医療システムの構築が必要だ」――。９月２、３日の２日間にわたってスイス・バーゼルのノバルティス本社で開かれた「R&DMediaDay」で、GlobalHeadofStrategyのStephenMoran氏はこう話した。遺伝子・細胞療法は、これまで医学がなしえなかった治癒をも可能にする。社会へのインパクトは大きいが、高額であることも課題となっている。人口の高齢化が進展するなかで、医療保険財政は厳しさを増す。イノベーションと医療保険制度の両立は、もはや世界的課題でもある。薬剤費抑制への圧力が強まる傾向にあるなかで、医療保険制度の持続可能性を担保したうえで、いかにイノベーションを社会とし...