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厚労省小委・ロタウイルスワクチンの予防接種めぐり取りまとめ 費用対効果に「いまだ課題」

公開日時 2019/08/01 03:50
厚労省の厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会予防接種基本方針部会ワクチン評価に関する小委員会は7月31日、ロタウイルスワクチンを定期予防的接種の対象とすることについて、「リスクベネフィットの観点からは問題はないが、現状の接種にかかる費用で予防接種法の対象とすることはいまだ課題が残る」とする報告を取りまとめた。同省は、ロタウイルスワクチンを製造販売するグラクソ・スミスクライン(GSK)とMSDの2社に、とりまとめを踏まえた対応策について文書で回答を求める考え。最終的な判断は、回答を踏まえたうえで、親部会に当たる、厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会予防接種基本方針部会などで審議する。

ロタウイルスワクチンをめぐっては、2011年以降に、GSKのロタリックス(一般名:経口弱毒生ヒトロタウイルスワクチン)とMSDのロタテック(一般名:5価経口弱毒生ロタウイルスワクチン)が製造販売承認を取得したため、予防接種法の対象とするかどうか検討が続けられてきた。同小委員会は、リスクベネフィット分析など技術的な課題について議論するために設置されている。

この日に審議された取りまとめでは、ワクチンの有効性は、副反応として生じる可能性が指摘されている腸重積症のリスクを大きく上回るとして、「予防接種法の対象とすることは問題ない」とした。

一方、費用対効果については、生産性損失を含めた分析の結果、「節減できる社会的コストよりも接種にかかる費用の方が大きい」と指摘。このため「接種にかかる費用の低減が必要だ」として、予防接種法の対象とすることは、いまだ議論が残ると結論付けた。





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